ヒシダブログ
2019年10月
19/10/06
二科展ー絵画と壁紙ー
今年も東京新美術館に行ってきました。
慈恵医大同窓生の石垣医師が,昨年に続き二科展に連続入選したのです。
当院の患者様である奥様から「今年も二科展に出展したの。」と伺いました。
二科展開催が近づいたのでネットの入選者一覧を見てみました。上から順を追っていくと東京都枠に彼の名前が載っていました。
昨年は初めて出展して入選と耳にし,ハッキリ言って「驚き」でした。今年は入選者一覧を見て,「おっ,今年もやったね。」と連続入選を受けとめていました。
絵画に重きを置いていない一般人にとって,大量の絵画を一度で鑑賞する機会は,なかなか得られないものです。
しかし,昨年に続き2回目ということもあり,鑑賞の基準が自分の中に形成されていることに気づいている自分がいました。
展示会場の小セクションに入るごとに大量の作品を次から次へと鑑賞すると,
「絵画」と「壁紙」
で評価している自分をハッキリと認識していました。
「絵画」と「壁紙」
で評価している自分をハッキリと認識していました。
「絵画」は,作品を鑑賞している自分に向かって,作者そのもののオーラを感じるのです。
「壁紙」は,オーラがなく,その部屋の壁紙そのものなのです。 音楽でも絵画でも芸術作品に対しては,100人の人間が鑑賞すれば100通りの受けとめかたがあります。石垣医師の出展作品を偉そうに評価するのもはばかれるのですが,自分なりの評価をしてみました。
昨年の作品は,風車を近くから表現していて,「風車がドーン」とせまってきました。
今年の作品は,風車のある風景を表現していて,風車が遠くなったぶん風車の迫力は希薄になりました。しかし,広い平地の中に地に着いた年代物の風車が遠くにあることで,「落ち着いた広がりのある空間」が浮かび上がり,目の前にいる自分の気持ちを楽にさせていました。
来年の連続入選3年目に期待。
- 二科展2019
- 石垣医師の出展作品