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毛穴

Ⅰ:はじめに

毛穴とは一般的な呼称で,解剖学的用語の「毛包」の目に見える部分をいう。渉猟し得た範囲では,解剖学書や皮膚科学書にも記載がない。誤った毛穴の認識に基づいて,誤ったスキンケアや効果のない多くのレーザー治療が行われているのが現状である。このため正しい認識が必要である。

第62回日本形成外科学会,演題名:顔面の"毛穴"の形態的観察による新知見―第1報―(2019年5月16日)で発表した。

Ⅱ:毛穴とは

毛を抜いて、はじめて毛穴が生ずる。毛を抜かないのに毛穴??

毛穴とは 解剖学的用語『毛包』の目に見える部分

Ⅲ:毛穴の誤認識と誤治療

誤った毛穴の認識に基づいて、誤ったスキンケアや効果のない多くのレーザー治療が行われているのが現状である。

写真の拡大縮小化(大→小:毛穴が小さく見える)等の誤認

  • 日本美容外科学会誌(2005)掲載論文
  • ウエブサイト 症例のbefore & after

誤った治療法

  • 針電極で毛穴焼灼
  • カーボン塗布後YAGレーザー照射
  • フォトフェイシャル照射
  • ダーマペン
  • ダーマローラー
  • 不適当なレーザーや美容液(高濃度VC)による「毛穴が引き締まりますよ」というtreatment
  • etc.

Ⅳ:方法

Ⅳ-1|観察機器

Ⅳ-2|対象

観察対象は,158例(男31例,女127例)で,年令は12~71歳であった。

Ⅴ:結果

毛穴には,Type 1:flat typeとType 2:dimple typeの2種類あることがわかった。

Ⅴ-1|毛穴の分類と定義

1) Type 1(flat type): hair shaft without perifollicular dimple

flat typeの毛穴は,毛幹周囲のdimpleが存在せず,毛幹の基部が平坦なものをいう。
一般的には,「毛穴が締まった状態」と表現される。顔以外の有毛部位の毛包に存在している。

2) Type 2(dimple type): hair shaft with perifollicular dimple

dimple typeの毛穴の構成は,皮膚がすり鉢状に陥凹したdimpleとdimpleの中心に毛幹の基部が存在している毛包の両者から成る。
この形態を一般的には「毛穴が開いた状態」という。医学的には「hair shaft with perifollicular dimple(dimple type)」を用いたほうが理解しやすく,「毛穴が開いた状態」ではなく「毛幹周囲の皮膚陥凹」である。

Ⅴ-2|分布

顔の毛穴は加齢とともに目立つようになるとの意見を耳にしますが、これは間違っていると考えられます。顔の毛穴には2種類あるのですが、この事実は意外とまったく知られていません。
1つは、文字通りの毛穴で非常に小さな穴なので目立ちません。
もう一つは、肉眼的には目立つ毛穴なのですが、実際は毛穴ではないのです。ある役目を持った陥凹なのです。
この『目立つ毛穴(dimple type)』は、鼻の中下2/3の部分と鼻に接している両側頬部の皮膚に存在しています。

Ⅵ:治療法

治療法については、顔の毛穴を気にされる患者様はかなり多くおられますが、行われている治療方法にまったく効果のないものがほとんどです。
例えば、毛穴にカーボンを擦り込んでレーザー治療する方法や顔の皮膚全体にレーザー照射して痂皮化する方法などがありますが、表皮が痂皮化して一旦剥がれると表皮が薄くなった分毛穴が改善されると勘違いします。しかし、経過とともに表皮が厚くなると、元の毛穴に戻っています。

したがって、毛穴を目立たなくさせるには異なった観点からのアプローチが必要となります。

【リスク・副作用】

  • 治療時の痛みがある。※痛みには、塗布麻酔、局所注射麻酔を使用。
  • 治療直後より出血するサブタになることがある。※通常カサブタは10日~2週間で改善する。
  • 一時的な色素沈着をきたすことがある。
  • 改善度は回を重ねると高くなる。

費用

頬部1回8万8千円、鼻部1回3万3千円

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