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シミ

シミの治療といえばすぐに連想されるのはレーザー治療と光(IPL)治療ですが、シミの状態を見極めずにレーザー治療や光治療を受けると3週から1ヵ月すぎから目立つ色素沈着がおこることがあります。
この色素沈着が一過性のものであれば数ヵ月後には消褪します。しかし多くの症例ではかえって目立つことになります。いわゆるPIH (post-inflammatory pigmentation:照射後色素沈着)きたします。

極論をいえば、レーザー・光治療のみで改善する症例とレーザー・光(IPL)治療で悪化する症例があります。この原因を数多くの経験と研究から分析することで、一つの治療法にこだわると無理が生ずることがわかりました。

2008年4月の学会で『肝斑の存在を意識した〝いわゆるシミ〟の複合治療』について10年間の成果を発表しました。ひき続き2015年 4月、2016年 4月、2018年4月に発表しています。

当院では独自の厳しいシミの分類とそれぞれに対応した治療を行い優れた治療効果を得ています。

シミの分類

当院ではシミを5種類に分類し、種類に合わせた治療で安全に効果的にしっかりと対応しています。

  1. くすみシミ(肝斑)
  2. ソバカス状のシミ(雀卵斑)
  3. 斑状のシミ(老人性色素斑)
  4. ホクロ状のシミ(脂漏性角化症)
  5. レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ(医原性色素沈着)

Ⅰ:治療の第一歩は肝斑の診断と肝斑の抑制の必要性

肝斑の種々相(菱田分類2008)

肝斑の原因については、摩擦を原因とする意見もありますが、摩擦が原因ではなくホルモン異常と考えられます。
具体的には、妊娠、ピル、卵巣腫瘍摘出、更年期および30歳以降の女性は要注意です。
レーザー照射するとトラブルとなる肝斑について、2008年4月の学会で肝斑の種々相について発表しました。
肝斑の初期は紅斑(赤み)が主体(Type1)で、徐々進行すると色素沈着が主体(Type5)になります。
シミを5typeに分類し、さらに肝斑を5typeに分類し、治療法を変えることが重要です。

ADMが肝斑と誤診されて治療されていることが多い。

【参考】摩擦黒皮症(friction melanosis = towel melanosis)

摩擦による色素沈着は、『摩擦黒皮症 friction melanosis=towel melanosisタオルメラノーシス』といい、ナイロンタオルなどを長期間使用して皮膚に機械的刺激を加えることで色素沈着をきたすものをいいます。多くは鎖骨部、頚部、背部の骨の上に生じます。
機械的刺激による炎症によりメラノソームが真皮に落ち込み、真皮上層でメラノファージが増加すると考えられています。

Ⅱ:治療の年代別ポイント

~30歳

  1. ADM、色素性母斑
  2. 頬部のみではなく顔全体を治療

30~60歳

  1. 肝斑、ADM、老人性色素斑、色素性母斑
  2. 肝斑の治療を確実に併施
  3. 同時にシワ・textureの改善

60歳~

  1. 老人性色素斑、ADM、色素性母斑
  2. シワ・textureの改善

オールインワンコース(集学的複合治療)は1~2年で好結果が得られ、3年以上でノーメイクの症例が多く、極めて満足度が高い。

Ⅲ:レーザートラブル(医原性色素沈着):レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ

シミといえばレーザーあるいはフォトフェイシャルと答えが返ってくるほど知れ渡っていますが、大きな落とし穴があります。
25歳以前の女性のシミには、レーザーあるいはフォトフェイシャルできれいにできます。しかし、25歳以降とくに30歳以降のシミでは、レーザーあるいはフォトフェイシャル治療後3~4週間は幸せなのですが、4週後より色素沈着を生じてきます。この焼き付いたシミを『レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ(医原性色素沈着)』といい、通常の治療では解決できにくい特徴があります。
この難治性の『レーザートラブルシミ(医原性色素沈着)』を治療するには経験と技術が必要です。

2016年 4月 日本形成外科学会学術集会 【美容医療トラブル】セッションで報告いたしました。
レーザー治療は人体組織に熱を加えて治療します。このためレーザー治療による副作用は、下記の3つの現象が生じます。

Ⅲ-1:レーザー治療の副作用

  1. pigmentation(色素沈着)
  2. de-pigmentation(色素脱失)
  3. scar(瘢痕)

これらの原因を調査・研究を行い、2016年 4月 形成外科学会学術集会:美容医療トラブルで発表しました。
適正な条件でレーザー治療を行っていても

  1. Pass過多 : 1 pass → 2~3 passes  (*)1回照射をpassという
  2. 2回目以降の照射治療 → 事故多し

ということがわかりました。

注意すべきことは
pigmentation(色素沈着)は治せるが、scar(瘢痕)はレーザーでは治せない

Ⅲ-2:レーザートラブル(医原性色素沈着)の症例数とレーザー機器(2000~2015年)

Devices No. of Cases
IPL( Photofacial ) 63 ( 67.7 % )
Qs-RL 11 ( 11.8 % )
Qs-YAGL( C6 ) 10 ( 10.8 % )
Laser (for Epillation) 6 ( 6.5 % )
Fractional Laser (Fraxel) 3 ( 3.2 % )

上記のデータから、シミ治療のためのIPLと肝斑治療のためのレーザートーニングが原因であることがわかる。

Ⅲ-3:レーザートラブルの原因

(1)術者

  1. 医師・・・知識・技術不足
  2. 看護師
  3. 非医療従事者

(2)患者

  1. 種々の色素性疾患の存在、とくに肝斑の存在を無視

(3)レーザー機器

  1. 適応の誤情報
  2. 不適切な選択機器の能力不足

レーザートラブルは、レーザー機器の治療法を習得せずに、安易に肝斑の存在を無視してレーザー機器を応用し、色素沈着をきたすことになる。

施術者と患者の疾患とレーザー機器の特性の三者が適切なmatchingすることが必要である。

Ⅲ-4:レーザートラブルの過程と集学的複合治療の効果

フォトフェイシャルによる医原性色素沈着(肝斑単純型タイプⅢ:歌舞伎メイク)

不適切なフォトフェイシャル照射治療をくりかえし、さらに増悪。

肝斑の存在を無視したレーザー・光治療(IPL)は、初期のシミが消えずに、治療を重ねるごとに悪化するので注意が必要である。

Ⅳ:シミの種類とレーザートラブル(30歳以上の"シミ")

シミの種類とレーザートラブル

この模式図を念頭に置いて、肝斑対策を確実にしながらシミ治療を進めることが大切です。

オールインワンコース(集学的複合治療コース)

2008年4月、2015年 4月、2016年 4月にひき続き、2018年4月の学会で「顔面の老化に対する整容のリカバリー(非観血)―シミ・シワに対する集学的複合治療―」について報告し、絶賛された方法です。肝斑の存在を意識しつつ、シミとシワとホクロが改善。
大きな特徴は、円いシミがあった場合にその部位のみの治療を希望することが多いのですが、30歳以上では、他に無数のシミも顔全体に存在しています。このため円いシミ一つだけを治療すると白く抜けて周囲がリング状になり目立つことになり、ノーメイクになれません。
単発的シミ治療は、負担も無く容易に受け入れやすいのですが、顔全体としては改善度に乏しいことになります。顔全体を計画的に集学的複合治療を繰り返すことで、顔全体の改善度が増加します。

HALでは眉毛、眼球、睫毛を除く顔全体を治療することをおすすめしています。

例えるなら、車のドアの傷を消すのに一部分のみの修理をするか、ドア1枚を修理するのか、いずれが優れているかがわかるかと思います。
集学的複合治療は、年齢と肌の状態によりますが、1~2年で好結果が得られ、2年が終了する頃にノーメイクになる症例が多いです。
1年間12回を12ヵ月間かけて治療を行います。1年以内に12回以上の追加治療を要する場合もありますが、期間内であれば追加治療は再診料のみで治療できる費用軽減特例設定があります。
この設定で、上・下眼瞼部、鼻、上・下口唇部(赤唇部)、頬部の色素沈着のレーザー治療を繰り返して行っています。

【リスク・副作用】

  • 治療時の痛みがある。
  • レーザー機器により痛みがことなるので、無麻酔、塗布麻酔、局所注射麻酔を使用。
  • 治療直後より発赤あるいはカサブタになることがある。※通常カサブタは1~2週間で改善する。
  • 色素沈着をきたすことがある。
  • カサブタ部分が軽度の皮膚陥凹をきたすことがある。

費用

初年度 1年間12回55万円
2年目以降 1年間12回44万円

レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ(医原性色素沈着)治療コース

シミといえばレーザーあるいはフォトフェイシャルと答えが返ってくるほど知れ渡っていますが、大きな落とし穴があります。
25歳以前の女性のシミには、レーザーあるいはフォトフェイシャルできれいにできます。しかし、25歳以降とくに30歳以降のシミでは、レーザーあるいはフォトフェイシャル治療後4週間は幸せなのですが、4週後より色素沈着を生じてきます。この焼き付いたシミを『レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ(医原性色素沈着)』といい、通常の治療では解決できにくい特徴があります。
この難治性の『レーザー・フォトフェイシャルでつくったシミ(医原性色素沈着)』を治療する特別コースです。

【リスク・副作用】

  • 治療時の痛みがある。
  • レーザー機器により痛みがことなるので、無麻酔、塗布麻酔、局所注射麻酔を使用。
  • 治療直後より発赤あるいはカサブタになることがある。※通常カサブタは1~2週間で改善する。
  • 色素沈着の程度に応じて、一時的な色素沈着をきたすことがある。
  • カサブタ部分が軽度の皮膚陥凹をきたすことがある。

費用

初年度 1年間12回、程度によって66万円、77万円、88万円
2年目以降 1年間12回44万円、55万円

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